勝利が遠い…。日本ハムは楽天22回戦(楽天生命パーク)で勝ちきれず、今季5度目の引き分けに終わった。栗山英樹監督(59)は「勝たなきゃいけないんだけど…」と振り返った試合は、後ろ髪が引かれるような内容だった。

みすみす白星を逃してしまった。1点を追う7回の攻撃は宇佐見がスリーバント失敗でチャンスを拡大できず。延長10回は先頭で西川が出塁も続く平沼は犠打を失敗(結果は捕邪飛)。さらに、近藤の左中間を抜けそうだった中飛で打球判断を誤った西川の走塁死もあり、最後の得点機もミスが重なって失った。

勝利をつかみ損ね、8月15日ロッテ戦(ZOZOマリン)で監督通算600勝を達成した栗山監督の今季中の「親分超え」も厳しい状況となってきた。現在は622勝。球団歴代トップの大沢啓二氏の631勝まで、あと9勝、歴代最多までは10勝に迫るが、シーズンは残り13試合となった。

そんな記録は、周囲が気にするだけで、栗山監督は自身の記録についてはかねて「どうでもいい」と言っている。試合に勝って選手を喜ばせることだけを考える指揮官は「勝たなきゃいけないんだけど、こういう試合を最後までしっかりやっていくことが、選手がうまくなる。まだまだ、いろんなミスがあるけど、クリアできるようにやっていく」と言葉に力を込めた。【木下大輔】