育成入団の日本ハム樋口龍之介内野手(26)が25日、球団史にも刻まれるプロ初本塁打を放った。楽天24回戦(楽天生命パーク)の9回に左翼席へ1号ソロ。昨年育成ドラフト2位で入団し、9月22日に支配下登録を勝ち取ったオールドルーキーが、ドラフト会議前日に成長の証となる放物線を描いた。直前には、清宮幸太郎内野手(21)が自己最多タイの7号ソロ。若きスラッガーの連弾で、大敗にも一矢を報いた。

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清宮が自己最多に並ぶ7号本塁打を放った。9回1死一塁。フルカウントからの6球目、楽天近藤の甘く入った140キロ変化球に反応した。打球は低い弾道で右翼席へ。「それまでの打席を踏まえて、意識するところを意識して打った結果、いい打席にすることができました」。敵地ファンも驚く2ランを突き刺した。

今月1日ロッテ戦以来、出場18試合46打席ぶりの一撃。ベンチに戻ると、無邪気な笑顔でチームメートと喜びを分かち合った。「何とか(次打者の)樋口さんに回したいという気持ちもあったので、最高の結果になってよかったです」。続く樋口のメモリアルアーチにつながる1発に、喜びはひとしおだった。

シーズンは残り11試合。27日からはプロ初アーチを刻んだ、京セラドーム大阪でのオリックス戦となる。3年目の進化を示すため、自己最多の壁を乗り越える。

▼日本ハム清宮の本塁打数が、3年連続で7に達した。高卒3年目までで通算21本塁打は本拠地移転後では最多。大谷は18本(3、10、5本)、中田は9本(0、0、9本)だった。ドラフト制となった65年以降では、85年ドラフト3位で都城から入団した田中幸の26本(1、9、16本)が最多記録。