恩返しができた。四国銀行(高知市)は、準決勝進出を逃したが、胸を張って高知に帰る。

13年ぶりの初戦突破した勢いに乗って臨んだ準々決勝だったが、強豪相手に力負けだった。1回に先制を許す展開から始まり、7安打8失点。ボークや失策で乱れる場面もあった。初戦からロースコアの接戦を制してきただけに、中川毅監督(49)は「ずるずるいってしまった」と悔やんだ。

それでもチーム史上初、四国勢43年ぶりの8強進出。指揮官は「従業員一同喜んでくれていると聞いている。仕事で迷惑をかけていることもあるので、少しでも感謝の気持ちを伝えられたと思う」と顔をほころばせた。スタンドや、テレビ越しの応援を背に、全力プレーで戦い抜いた。

来年は今大会の成績を超える。中川監督は「勝ち方を少しでも学べたと思う。今年を下限に1個ずつ積み重ねていきたい」。1年で成長し、東京ドームの舞台で再び躍動をする。