日本野球機構(NPB)とコナミデジタルエンタテインメントの共催でゲーム「パワフルプロ野球」(パワプロ)を使ったeスポーツの「eBASEBALL プロリーグ」で25日、セ・パe交流戦が配信された。見逃し三振を判定した際の「卍(まんじ)ポーズ」で知られる、プロ野球の敷田直人審判員(49)が初めてゲスト解説。魅力や違いを語った。

1971年(昭46)生まれの敷田審判員は、自らを「ファミコン世代」と言う。小学校時代は、マリオブラザーズやサッカーゲームとともに、野球ゲームにも親しんだ。だが、自宅にゲーム機がなかったため、野球部に入った中学、高校と、次第に縁遠くなった。初めてプロリーグを見て「試合はすごく熱くて、真剣な思いが伝わってきた。未経験で『たかがゲーム』で他人ごとという思いがあったが、勝敗へのこだわりはプロスポーツだと思った」と認識を改めた。

ゲームは当然ながら、きわどい球もタイミングも、正確に判定される。「きわどい球も100点。後から(周りに)聞いて、間違っていたということがない。正直うらやましいですね」と話した。

卍ポーズは「15、16年前ぐらいかな。20年はたっていない」ころに始めた。審判になって約3年は基本のポーズを繰り返した。その後に先輩審判のまねをマスターしてから、オリジナルポーズに取り組んだ。「三振ポーズで格好いい、個性のあるポーズはないかな」と考えるうちに、現在の形にいきついた。しばらくすると「格好いい審判」という動画がインターネットにアップされていた。代名詞の卍は「どこかで言われ出した」という認識だが「悪い気はしない。うれしい」と気に入っている。

ポーズはプロ野球スピリッツというゲームにも採用された。「選手も特徴をつかんだ投げ方、打ち方もあったので、審判もあれば」。パワプロでの採用も望んだ。【斎藤直樹】