今秋、東都大学野球リーグ戦で優勝を果たした亜大が21日、東京・日の出町の同校グラウンドで練習納めを行った。23日からオフに入り、新年は8日から練習を再開する。

この日、来年度の新役員も発表。新主将に就任した後藤貴大内野手(3年=神戸国際大付)は「新チームの目標は2連覇と日本一です」と胸を張った。

後藤は、内野はどこでも守れるユーティリティープレーヤーも、これまで一度もリーグ戦出場はない。今年7月下旬、生田勉監督(54)に言われた言葉が後藤の心を動かした。「チームを引っ張っていく選手になれ」。今秋のリーグ戦で初めてベンチ入りを果たすと、生田監督の隣に立ち、その一挙手一投足を観察した。「試合の中で、今のプレーはこうだ、とボソッと話してくれる。その1つ1つメモをして、監督が何を考えているのか。どんな試合運びをするのかを勉強した」。リーグ戦後半では、生田監督からの信頼を得て、守備の指示を送るまでに成長した。

今年、ドラフト1位で巨人に指名され、高校の先輩でもある平内龍太投手(4年=神戸国際大付)も、後藤の背中を後押しした。「お前なら大丈夫。1人で抱え込まずに、お前らしく頑張れ」と、声をかけてもらった。「僕はガツガツいくタイプ。遠慮はしない。誰よりも声を出して、泥くさくいきたい」と笑顔を見せた。

生田勉監督(54)は「久しぶりにキャプテンシーのある選手。新チームになってチームワークがいい」と絶賛。来年は、松本健吾投手(3年=東海大菅生)、岡留英貴投手(3年=沖縄尚学)、木倉朋輝内野手(3年=星稜)とドラフト候補選手が並び、新戦力も豊富。戦力に加え、チームワークも大きな武器にして、2連覇を狙う。

なお、副主将は、木倉朋輝内野手(3年=星稜)、折尾昂靖内野手(3年=樟南)、主務は武藤巧(3年=東邦)が務める。