シーズンオフ恒例「ヨネちゃんのおシャレ野球学」。野球取材歴40年超の米谷輝昭記者が、だじゃれを駆使しながら意外なデータやエピソードを紹介します。

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12球団制覇をかけた21年シーズンとなる。オリックス増井浩俊投手(36)だ。昨年10月11日の日本ハム戦に先発、5回1/3を3失点に抑えて勝利投手になった。古巣に勝ったことで、勝利相手を11球団に増やした。残すはヤクルトだけ。今年勝つヤク? すれば、満願成就となる。

12球団からの勝利は19人目だが、増井の場合、史上初の「12球団セーブ&12球団勝利」となる。セーブは18年6月29日の日本ハム戦で挙げた時点で12球団とした。史上4人目だった。1球団の在籍では達成不可能な記録を、増井は1人で二重どり。「移籍(一石?)二鳥」と言える。

惜しかったのが、江夏豊だ。12球団セーブを達成しながら勝利は11球団で止まった。古巣の阪神に勝てなかった。78年から3年間在籍した広島時代、阪神戦25試合に登板し、3敗8セーブだった。「逸勝悔やまれる」。のちに日本ハム、西武と移ったが、当時はまだ交流戦がなかった。

増井は過去ヤクルト戦で2度の先発を含む13試合に登板、1敗5セーブの成績が残る。交流戦再開が予定される今年こそ。セーブしない、勝ちある? 投球が期待される。【米谷輝昭】

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