シーズンオフ恒例「ヨネちゃんのおシャレ野球学」。野球取材歴40年超の米谷輝昭記者が、だじゃれを駆使しながら意外なデータやエピソードを紹介します。

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今年はバットではなく、足に期待しよう。ヤクルト村上宗隆内野手(20)の21年シーズンだ。19年に36本塁打、20年には3割7厘を記録した。30本、3割と来たなら、お次は30盗塁だろう。時間差のトリプルスリー。これを「3みっつ?」と訳せば、話が別のところへ行ってしまう。

近年、走る4番打者がめっきり少なくなった。DeNAなど6年間も4番に盗塁がない。14年9月17日の中日戦で、筒香嘉智(レイズ)が決めたのが最後。4番の30盗塁を探すと、63年の張本勲(東映)にまでさかのぼる。33本塁打して41盗塁を決めた。「走る4番のはしり?」かもしれない。

20盗塁に下げれば94年の秋山幸二(ダイエー)に26盗塁があった。西武からの移籍1年目、本塁打も24本。本・盗に? 頼もしい4番。セでは、77年の山本浩二(広島)が22盗塁、44本塁打した。

村上は昨年、11盗塁。1年目の0から5→11と伸ばした。11月5日の阪神戦では1イニング3盗塁を達成した。まだまだ走れる。バットはそのままに次の塁を狙ってほしい。「塁は友を呼ぶ?」。4番の足は他選手を刺激することになる。【米谷輝昭】

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