広島ドラフト1位の栗林良吏投手(24=トヨタ自動車)が11日、背番号20の先輩の永川勝浩1軍投手コーチ(40)と“フォーク同盟”を結成した。沖縄・コザしんきんスタジアムで行われている春季キャンプの第3クール初日にブルペン入り。同コーチに依頼して打席に入ってもらい、フォークを中心に指導を仰いだ。師匠の助言を胸に勝負球を磨き、開幕ローテを目指す。

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強風が吹き荒れた沖縄で、鯉の新旧背番号20がタッグを組んだ。栗林のブルペンで永川投手コーチが打席に立ち、熱視線を送っていた。栗林は「見ていただくには、試合ぐらいの力で投げた方がいいと思った。それぐらいの力で投げました」と気合十分。フォークをはじめ、直球、カットボール、カーブを投げ分けながら、合計74球の熱のこもった投球練習を終えた。

栗林が「フォークを見てほしいです」と同コーチに依頼し、今キャンプ初のマンツーマン指導が実現した。同コーチからフォークについて「(前に)押し出すイメージよりかは、球をつかむイメージで投げていけたらいいよ」と助言を受けた。さらに「フォークの話はマニアックな話になって長くなるから、今後会話をしていきながらやっていこう」と“フォーク同盟”が結ばれた模様だ。

永川コーチは現役時代にフォークを1つの武器とし、球団最多の165セーブを積み重ねた。栗林は同コーチについて「フォークを使って活躍された投手。フォークにこだわりを持たれている方なので、いろんなことを教えていただきたい。永川さんのフォークを自分のものにしていきたい」と目を輝かせた。

順調にいけば、第3クール中の13日にも初の実戦形式となるシート打撃に登板する見込みだ。「打者と対戦できる機会なので、まずは真っすぐを投げつつ、カーブだったりフォークだったり、自分の武器がどこまで通用するかを試していきたい」。同じ「20」を背負った師匠のバックアップを受け、目指す開幕ローテへ進化を続ける。【古財稜明】

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