阪神チーム最年長39歳の糸井嘉男外野手が実戦3試合、9打席目で今季初安打を放った。「7番左翼」でスタメン出場し、7回の第4打席。2死一塁から中日の右腕山本のカーブに崩されることなく一、二塁間を鋭く破った。一塁ベース上ではベンチに向かって笑顔で2度ガッツポーズを見せた。

変化球にうまく対応できたかと聞かれ「そうですね。はい」と納得の一打だった。矢野監督は「嘉男(糸井)の必死さ、もう1回挑戦する、奪ってやるという気持ちはすごく伝わる」と言い、右膝痛の影響で昨季は阪神に移籍後最少の86試合だったベテランのレギュラー復帰に懸ける強い思いを感じている。

5回まで阪神では初めて左翼を守った。左翼は日本ハム時代の08年10月1日楽天戦以来で、糸井は「慣れていくしかないね」と前を向く。新外国人ロハスが来日未定の中、頼れる超人が外野争いの軸となる。