ソフトバンクの開幕投手、石川柊太投手(29)が5日、阪神戦に先発し今季のオープン戦に初登板。5回途中2失点で6奪三振の内容に「入りの1人目からしっかりと違和感なく入れた。やりたいこともそれなりにできましたし、課題も見つかった。全体的には良かったと思います」と、前向きに話した。

注目された阪神ドラフト1位、佐藤輝明内野手(21=近大)との「モノノフ対決」は1勝1敗に終わった。初回2死の初対戦では左翼テラス席へのソロ本塁打を浴び「あの打球が入るのはすごいな。マジかという感じもありつつ…」と苦笑い。

それでも3回1死三塁で迎えた2打席目では「2打席連続でやられるわけにはいかないというところで、ピンチの場面でしたし。そこは自分の持てる球種を使って」と、スライダーでバットを折って二飛に打ち取った。「結果的にはバットを折ったので、メンツを保ったかどうかわからないですけど。見ている人が楽しんでもらえれば、やっている方としてはうれしい」。同じももいろクローバーZファン同士の対決で昨季最多勝&最高勝率タイトルの貫禄を見せた。

キャンプ中には右手中指にマメができ、紅白戦を回避するアクシデントもあったが、実戦2戦目のこの日は72球を投げ、順調ぶりを示した。26日のロッテ戦(ペイペイドーム)まで、残された調整登板は2試合。「今日みたいな投球だと負けてしまう。勝てるピッチングを自分の中で妥協せずに、勝ちにこだわって調整していきたい」。投手陣の柱を任された男らしくキッパリ言った。【山本大地】