巨人戸郷翔征投手が世代NO・1投手に成長した貫禄を示した。「同世代の顔」の日本ハム吉田が5回途中で降板したのを横目に、5回3安打5奪三振で無失点。勝ち投手の権利を得るまでマウンドを守り切った。吉田に投げ勝ったとも言えるが、満足感はない。1回の先頭打者に与えた四球を「1つミスをしたら致命的になってしまう」と反省した。

3年前からは想像もできない立ち位置を築いた。開幕2戦目の27日DeNA戦(東京ドーム)の先発を任されている戸郷だが、18年8月31日に行われた高校日本代表のメンバーに名前はなかった。吉田やロッテ藤原ら日本代表の壮行試合の相手を務めた、宮崎県選抜のマウンド。5回1/3を9奪三振と好投し、ドラフト6位でプロの世界に滑り込んだ。この日が、プロ3年目での“再会”。ローテ入りを目指す吉田の前で、調整段階ながら安定した投球を見せた。

オフから取り組むツーシームを駆使し、直球、スライダー、フォークでそれぞれ三振も奪った。ライバル相手の投球で「試合で投げられたので、1ついい段階が踏めた」と手応えを深めた。西武松坂らの「松坂世代」、楽天田中将らの「88年世代」のように好選手の多い「ミレニアム世代」。戸郷が、今季も先頭で引っ張っていく。【久永壮真】

巨人担当のツイッターはこちらー>

巨人ニュース一覧はこちらー>