プロ野球のオープン戦がスタートした3月第1週。球界の主なニュースを振り返ります。

  ◇  ◇  ◇  

◆3月1日(月)

○…巨人田口麗斗投手(25)とヤクルト広岡大志内野手(23)との1対1の交換トレードが1日、成立した。両球団の交換トレードは、76年12月のヤクルト浅野啓司投手と巨人倉田誠投手以来、約44年ぶり。

○…巨人菅野智之投手(31)が開幕投手を務めることが1日、内定した。26日DeNAとの開幕戦(東京ドーム)のマウンドに向かう。自身4年連続7度目の大役は球団では上原浩治に並び最多タイ。

○…広島大瀬良大地投手(29)が、3年連続3度目の開幕投手を務めることが決定。沖縄キャンプ最終日に、佐々岡監督が明言した。

◆3月2日(火)

○…巨人の長嶋茂雄終身名誉監督(85)が2日、1軍の全体練習が行われている東京ドームをサプライズ訪問。練習前には選手に訓示し、投内連係、ブルペン投球を視察。打撃練習では球界最長身2メートルのドラフト5位、秋広優人内野手(18=二松学舎大付)の体をタッチし、愛弟子の松井秀喜氏同様の将来性を見いだした。

○…エンゼルス大谷翔平投手(26)が、今季初実戦で初打席初安打を含む3打数2安打2得点。ホワイトソックス戦に「2番DH」で出場し、オープン戦では自身初となるマルチ安打をマーク。

◆3月3日(水)

○…ヤクルト新加入の内川聖一内野手(38)が、巨人とのオープン戦で移籍後初アーチ。0-0で迎えた5回先頭で、巨人井納の内角139キロ直球にうまく合わせ、左翼席へ。東京ドーム開催の巨人戦では、横浜時代の10年6月27日以来11年ぶりの1発だった。

○…巨人ドラフト5位の秋広優人内野手(18=二松学舎大付)が、ヤクルトとのオープン戦に「8番一塁」でスタメン出場。本拠地デビュー戦で最後までグラウンドに立ったが、3打数3三振で、翌4日の卒業式を前に高校生ラストゲームを有終の美で飾ることはできなかった。

○…レンジャーズ有原航平投手(28)がホワイトソックス戦でオープン戦初先発。2イニング相当、41球で5安打2四死球の3失点だった。1回に3ランを浴び、いずれの回も球数制限の関係もあり3アウト目を取れず。特別ルールで、走者を背負って2死での攻守交代となった。

◆3月4日(木)

○…ヤクルトから1日にトレードで加入した広岡大志内野手(23)が移籍後4日目で初アーチを放った。古巣ヤクルトとのオープン戦に「9番遊撃」で初先発。6回の第3打席、守護神石山から左翼席へ、あらためての名刺代わりの1発を決めた。

○…西武山川穂高内野手(29)が、日本ハムとのオープン戦で1号3ランを放った。一塁側ベンチ前で「どすこいパフォーマンス」を披露。昨季限りで“卒業”を宣言していたポーズを解禁し「やっぱりやっていきたい。やらないでおこうかなと思ったけど。いろんな方に期待されている気もしたので。応援してくれる人のためにやりたい」。

○…エンゼルス大谷翔平投手(26)が、特大のアーチをかけた。レンジャーズ戦に「2番DH」で出場し、5回にバックスクリーン後方へ特大2ラン。約32フィート(約10メートル)の壁を越える一撃は、推定飛距離468フィート(約142・6メートル)。メジャー自己最長の449フィート(約136・9メートル)を更新した1発は、メジャー4年目で初のオープン戦本塁打だった。

◆3月5日(金)

○…阪神佐藤輝明内野手(21=近大)がオープン戦初打席でアーチをかけた。敵地でのソフトバンク戦に「3番左翼」で先発。1回2死、開幕投手を務めるソフトバンク石川から左翼ホームランテラス席へ運んだ。球団の新人では87年八木裕以来という衝撃的なオープン戦デビューとなった。

○…オリックスの開幕投手を務める山本由伸投手(22)がオープン戦に初登板。DeNA戦で横浜スタジアムのマウンドに初めて上がり、2回に嶺井に中堅への3ランを浴びたが、154キロをマークするなど、5回を3失点にまとめた。

○…中日与田監督が、26日の広島との開幕戦(マツダスタジアム)の先発に福谷浩司投手(30)を指名したと明らかにした。バンテリンドーム内の監督室で本人に通達した。福谷は先発転向2年目の昨季に8勝2敗。初の開幕投手を務める。

○…ロッテ佐々木朗希投手(19)がZOZOマリンで今季2度目のシート打撃に登板。打者8人に計35球を投げ、安打性の当たりはなし。最速は152キロを計測した。井口監督は、順調なら12日か13日の中日とのオープン戦で実戦デビューさせると明言した。

◆3月6日(土)

○…エンゼルス大谷翔平投手(26)が、今季オープン戦初先発で復活を印象づけた。敵地アスレチックス戦で1回2/3を3安打1失点。トラックマンの計測で最速100マイル(約161キロ)をマークした。2四球を与えたが、持ち味の直球とスプリットで5つの三振を奪った。

○…楽天田中将大投手(32)が中日とのオープン戦で4回から2番手で今季3度目の登板。宝刀スプリットにとらわれず、スライダーを活用しながら、予定の4回を70球3安打6奪三振2失点とした。次回登板は13日DeNA戦(静岡)の予定。

○…ロッテ二木康太投手(25)が、初の開幕投手に抜てきされた。6日の西武戦(ZOZOマリン)に先発し3回を4安打無失点。試合後に井口監督が「そろそろ一本立ちしてもらいたいという思いも含めて。石川、美馬はいますけど、あえて二木で開幕を」と明言した。

○…巨人からトレード移籍後初先発のヤクルト田口麗斗投手(25)が広島相手に2回無失点と好投。変化球を丁寧に低めへ集め開幕ローテーション入りへアピールに成功。地元での登板に「ソワソワ、ワクワク、ウキウキしながらマウンドに上がった。ゼロに抑えることができてよかった」。

◆3月7日(日)

○…巨人ドラフト5位、秋広優人内野手(18=二松学舎大付)が、7日の日本ハム戦(札幌ドーム)で2安打を放った。巨人高卒新人のオープン戦マルチ安打は、1993年(平5)松井秀喜以来28年ぶり。6日には07年坂本以来となる球団高卒新人のオープン戦安打を記録しており、2日連続で大先輩に肩を並べた。次のターゲットは開幕スタメン。59年王貞治以来となる抜てきも見えてきた。

○…オリックス吉田正尚外野手(27)が、東京五輪の主要会場となる横浜スタジアムで特大のオープン戦1号を放った。DeNA戦に「2番左翼」で先発し、初回に上茶谷のスライダーを右翼席へ。今遠征で初めて経験した横浜で、相手シフトをあざ笑った。熱望する東京五輪代表入りへ、強烈なデモンストレーション弾となった。

○…ロッテのドラフト1位左腕・鈴木昭汰投手(22=法大)が、開幕3戦目となる28日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)の先発候補に浮上した。7日の西武戦での先発を4回2失点で終えた後、井口資仁監督(46)が「順調にいけばそうなる可能性もあるということですね」と言及した。

○…広島森下暢仁投手(23)がヤクルトとのオープン戦に先発し、4回無安打無四球無失点、3奪三振と新人王の貫禄を示した。最速148キロの直球を軸に、二塁を1度も踏ませず、燕打線をねじ伏せた。

○…楽天ドラフト1位の早川隆久投手(22=早大)が中日戦に先発。今季3度目の登板で最多の72球4回8安打3失点で“プロ初黒星”。「真っすぐで差している分、腕が緩んでしまって合わせられている。もう1度変化球の精度を見直さないといけない」と自己分析した。