巨人が苦境で逆転勝ちを決めた。中島宏之内野手(38)、丸佳浩外野手(31)、若林晃弘内野手(27)、ゼラス・ウィーラー外野手(34)の4選手が新型コロナウイルス陽性の判定を受けたと発表。球団が接触頻度が高かったと判断した亀井善行外野手(38)、増田大輝内野手(27)、北村拓己内野手(25)と、トレーナー、通訳、栄養士らスタッフ7人の計10人を隔離した。規定よりも2人減の24人のベンチ入りメンバーで3戦ぶりの勝利をもぎとった。

     ◇     ◇     ◇

代替選手として今季初昇格した立岡が守備でもり立てた。2回、1点を先制され、なお2死満塁のピンチが続いた。ヤクルト山崎の左翼への飛球に猛チャージしてダイビングキャッチ。4回2死の第2打席は中前にチーム初安打で反撃の糸口を切り開いた。香月も流れに続いた。5回の先頭で移籍後初安打となる左翼フェンス直撃の二塁打。逆転した7回には、無死一、二塁からきっちり犠打を決め役割を果たした。

勝負どころも伏兵が存在感を発揮した。7回、同点に追いつき、なお2死三塁。本来であればベテラン亀井、中島の代打がコールされている場面で広岡が古巣に反撃した。梅野の146キロ外寄りの直球を左中間フェンス直撃の決勝三塁打。前日3日に好機での併殺を含む3打数無安打に雪辱を果たし「昨日は結果が出なくて。今日、打席があったら絶対に打ったろうって思っていました」とこん身の一打を振り返った。

予期せぬアクシデントに見舞われたチームで「チャレンジ&カバー」が勝利へと直結した。この日のチーム5安打は立岡、香月、大城、広岡、重信がマーク。大城以外はレギュラーを狙う「控え組」が積極的にチャレンジした。不動のバットマン丸、好調を維持していたウィーラー、中島、若林の離脱はチームにとって痛い。チーム一丸でカバーし合い、苦境を乗り切る。【久永壮真】

▽巨人香月(昨年9月にトレードで加入後初安打となる二塁打に)「ファームでやってきたことを出し切りたいと思っていました。がむしゃらにボールに食らいついていくだけでした」

巨人担当のツイッターはこちら―>

巨人ニュース一覧はこちら―>