中日大野雄大投手(32)が、チームの連敗を3で止めた。今季最多の115球で8回2安打1失点。本拠地での阪神戦連勝を7に伸ばし、待望の今季初勝利をつかんだ。

大野雄 我慢して投げれば白星はついてくると考えないとメンタルが持たなかった。(初勝利は)うれしい。自分に勝ちがつかなくても、チームに勝てばいいと思っている。(それでも)しんどかった。

開幕してから約1カ月。5試合目でつかんだ1勝、耐えながらつかんだ通算70勝の喜びをかみしめた。

阪神西勇とのエース対決。1失点が命取りになる投げ合いで、2回に痛恨の1球を投じた。2死走者なし。阪神ドラフト1位佐藤輝に投げた1ボール1ストライクからの135キロフォークが落ちず、右翼席中段に運ばれた。「悔しかった。2アウトからの1発はダメ。反省しないと。次回の対戦では抑えられるようにやりたい」。新人スラッガーへのリベンジを誓った。

7回に勝ち越しの1点をもらい本拠地初の8回のマウンドに向かう際には木下雄の登場曲を使用した。「つらいと思うけど、帰って来いと話した。1年間、あいつが帰って来るまで8回はこの曲にしたい」。木下雄は3月のオープン戦で右肩を脱臼。脱臼修復手術とともにトミー・ジョン手術を受け、リハビリに励む後輩にもエールを送り続ける。

この日は今季から取り入れた110キロ台の新球スラーブも要所で投げ、進化した姿を阪神打線に見せつけた。「これから連勝街道に乗って、勢いをつけたい」。反攻へののろしを、エースが上げた。【伊東大介】

▽中日与田監督(エースの好投で連敗は3でストップ) (大野雄は)よく期待に応えてくれた。より乗っていけるんじゃないか、という期待をしている。

▽中日R・マルティネス(9回は1被安打も3奪三振で2セーブ目) いつも通りマウンドに上がった。勝ててうれしい。

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