ソフトバンクの打線改造が実った。難敵だった日本ハム伊藤に対し、今季初めてスタメンに左打者を7人起用。首脳陣のタクトにナインが応えた。5回に中村晃が二塁打でチャンスメークすると、1死三塁で上林が中前に先制打。「いいピッチャーから先制することができたので、他の選手も気持ちが楽になったと思う。今後もこういう働きをしていきたいですね」。お立ち台で笑顔を見せた。

上林は7回にも谷川から特大の2号ソロ。「きのう兄貴から電話をいただいて『札幌ドームでホームランを打つ夢を見た』と言われた。それが今日実現できてよかったです」と、“正夢弾”に笑みをこぼした。第1打席にも内野安打で3安打固め打ち。開幕2軍スタートの悔しさを晴らした。 伊藤には前回対戦の4月28日に6回無失点で、プロ初勝利を献上。過去2試合で防御率1・38と抑え込まれていた。工藤監督は「まずは伊藤君を攻略しないことには、ということで、左(打者)を多くつかうことになりました」と打線改造の意図を説明。狙い通りに左の上林が試合を決めた。指揮官は続けて「自分でレギュラーを奪うんだという気持ちでやってほしい。今がチャンスかなと思います」と、期待した。

6カードぶりにカード初戦を白星で飾り、1リーグ制時代から日本ハム戦通算1000勝目。指揮官は「明日が大事。しっかり今日の勝ちを明日につなげられるように」と気を引き締めた。首位楽天とは1ゲーム差。一気に定位置を奪う。【只松憲】

▼ソフトバンクが日本ハム戦で通算1000勝に到達した(ともに前身球団含む)。初対戦はホークスが「近畿グレートリング」と名乗っていた46年5月12日で、当時の「セネタース」に4-1で快勝した。

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