オリックスが引き分けを挟み3連勝で、楽天と並んで交流戦首位に立った。

初回に杉本の適時打などで3点を奪って先手を取り、5回にはT-岡田の7号3ランで中押し。先発の山崎福から5人の継投で巨人打線をゼロに封じ、広島3連戦(京セラドーム大阪)を残して交流戦勝ち越しも決定。ここまで6敗2分けとはね返された借金1の壁を越え、4月1日以来の勝率5割に復帰した。

「交流戦王者オリックス」を思い出させるT-岡田の豪弾だった。3点リードの5回1死一、二塁で巨人高橋のスライダーを捉え、4番では4年ぶりとなる1発を右翼5階席にたたき込んだ。

オリックスが交流戦を制覇した10年。MVPは、打率3割1分7厘、6本塁打、24打点のT-岡田だった。10年交流戦は4、5番を務め、11年後も4番に座った。シーズンの低迷に悔し涙を流し、19年オフには自身の再起をかけてプエルトリコのウインターリーグにも参加した。苦闘を経ての今季は「ベンチの雰囲気もいい。選手は(伏見)寅威をはじめ、試合に出ていないメンバーも盛り上げてくれていますし、最後まであきらめない野球ができている」と熱くひたむきなムードを喜び、交流戦は3割9分5厘と打ちまくる。

4カード連続勝ち越しで、3位ロッテに0・5ゲーム差。Aクラスも見えてきた。11日に広島に勝てば、3年ぶりの貯金生活にも入る。「これからもっと厳しい戦いになってくると思いますが、そこでも勝ち越して行きたい」と中嶋監督。広島にも勝ち越して、リーグ戦に突入する。【堀まどか】

▽オリックス杉本(初回に先制打)「調子が悪いと自分で思い込みすぎのところもあった。いつもそういうときに、監督が声をかけてくれるのでありがたいです」