日本ハムは22日、オリックスとの9回戦(京セラドーム大阪)に敗れ、交流戦明け4試合目で初黒星を喫した。

同点の6回1死二塁で登板した河野竜生投手(23)が、暴投と四球でピンチをひろげた後、勝ち越しの2点適時二塁打を浴びた。河野は先発から中継ぎに配置転換後、21試合目で初の自責点となった。

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破竹の勢いで勝ち続ける首位オリックスの前に、必勝を期した継投が崩れた。同点の6回1死二塁で、バーヘイゲンに代わりベンチがマウンドに送り出したのは、18試合連続で無失点救援を続けていた2年目左腕の河野だった。

栗山監督は「点が取れなくて1点勝負になっているので、勝ちパターン全員を突っ込もうと思った。河野は絶対的に信頼しいるので、ビハインドで使うのはちょっと…。無駄遣いしないようにと思っていた」。指揮官に勝負を託された背番号28だったが、暴投と四球で一、三塁とピンチを広げて、打席に迎えたのは杉本。4球目、内角へのカットボールを左翼線へ運ばれ、勝ち越しの2点を失った。

先発ローテの一角を目指していた河野だったが、今季先発は2試合しかない。チーム事情で中継ぎに配置転換になってからは、好救援を積み重ね、いつしかブルペンになくてはならない存在になっていた。中継ぎ転向後、21試合目。ついに自責点が付いた。

攻撃陣は14残塁と、拙攻に次ぐ拙攻でチャンスをつぶした。1回1死満塁では、先制の1点を取るのがやっとで、さらに、それも押し出し四球だ。2、3、6回と1死三塁、7回は1死満塁で無得点。9回無死満塁でも、1点しか奪えなかった。試合前、栗山監督は「点が取れないんだったら、打たないで点を取る方法を考えるしかない」と話していたが、この日ばかりは、相手より多い10安打しても、ホームがとてつもなく遠かった。「申し訳ないとしか言いようがない。何とかしなきゃいけないと思って、いろいろなことをやるしかない」。もがきながら、浮上の策を模索する。【中島宙恵】