中日先発の福谷浩司投手(30)が、12安打を浴びるも7回を無四球2失点に抑え、4勝目を挙げた。

12被安打以上での勝利投手は、両リーグを通じて今季初。球団では、04年4月3日の広島戦(ナゴヤドーム)で野口茂樹が6回12安打4失点で勝って以来、17年ぶりの粘り勝ちだった。

「あれだけ打たれて、むしろそれでも2点かというくらいの気持ちだった」

ヒットの雨を浴びても大崩れしなかった。「何本打たれても、気持ちは逃げない」。毎回の12安打で再三ピンチを背負ったが、失点は4回に併殺打の間に許した1点と、6回の佐藤輝の19号ソロだけ。要所を締めた気迫の投球に、ナインも奮起。安打性や長打性の当たりを野手が好捕するなど、バックにも助けられた。

2回は大島が好返球で走者を刺し、3回には加藤翔が右翼へのライナーをダイビングキャッチ。5回は中野の投安を一塁へ悪送球したが、二塁溝脇がカバーし、一走近本を本塁で刺した。「(野手には)感謝してもしきれないくらい」。同点でお役御免となった直後の7回の攻撃では、ビシエドの押し出し四球と堂上の3点二塁打で一挙4点を奪い、4勝目が届けられた。

負ければ首位阪神に今季最大の14ゲームをつけられた一戦で、開幕投手の意地を見せた。「勝ってかぶとの緒を締めよ、まさにその通りだと思います」。次戦での快投も約束した右腕の言葉は、24日に5カードぶりの勝ち越しを目指すチームへのエールにも聞こえた。【伊東大介】

▽中日与田監督(粘り勝ちで連敗ストップ)「流れを相手に渡さない1つ1つのプレーでいい結果が出た。よく耐えた」

▽中日加藤翔(4回にロッテから移籍後の本拠地初安打&初盗塁を決め、守備でも勝利に貢献)「まだまだ結果を出せていないので、1打席1打席を大事にしたい。(盗塁は)どんどん個数を増やしたい」

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