最速146キロの大学1年生左腕がデビュー戦で躍動した。関大の先発金丸夢斗投手(1年=神港橘)が5回1安打無失点の快投をみせた。常時140キロ中盤に迫る速球が武器で、この日は最速145キロだった。危なげない内容で5回1死まで無安打投球。この回は一、二塁のピンチを背負うが三塁併殺打で切り抜けた。

「初回は力が入りましたが2回から切り替えて楽に投げられました。真っすぐが武器。チームは今年いい結果を出せていない。自分もしっかり力になりたい」

入学後、コロナ禍の影響もあり、本格的に練習を開始して、まだ約3週間だ。それでも、威力のある速球が光った。元阪急、阪神コーチなどで同校のアドバイザリースタッフを務める山口高志氏(70)は「真っすぐの制球がいい。あまり軸がぶれず、再現性を持っている。これからもっと強い体になれば楽しみだね」と評した。

神港橘3年だった昨年は夏の兵庫大会・甲南戦で17三振を奪い、頭角を現していた。チームは春季リーグ5位に終わった。秋季リーグに向けて、逸材がアピールに成功した。