上肢のコンディション不良でリハビリ中の阪神高橋遥人投手(25)が、1イニングを3者凡退に抑え、実戦復帰2戦目も快投を見せた。

2軍オリックス戦の8回に2番手で登板。先頭の山足を140キロの小さく沈む変化球で三ゴロに打ち取ると、次打者来田には、この日最速タイとなる149キロ直球で詰まらせ、二ゴロに仕留めた。

3人目の宜保には全球変化球で勝負。130キロ前半のスライダーで空振りを奪うと、最後は140キロ前半のカットボールを3球続け空振り三振を奪った。

打者3人との対戦で2度、直球が高めに抜けたが、制球に苦しむことなくストライクゾーンに投げ込んだ。わずか11球でオリックス打線を料理した。

25日の2軍中日戦で、2月16日の楽天との練習試合以来の実戦登板を果たし、150キロをマークして1回無安打無失点に封じていた。その際は「質とかはそんなに良くないというか、変化球も真っすぐも全体的に良くなかったと思う。その中で1個の指標ですけど、150(キロ)出たのは良かったかなとは思います」と振り返っていた。

左の先発として開幕ローテーション入りが有力視されながら、春季キャンプ中に右脇腹の筋挫傷で離脱となった。その後は2軍でリハビリに励み、6月8日にブルペン投球を再開。7月13日に打撃投手を務めるなど、慎重に段階を踏み、2度目の実戦登板も無事に終えた。

1軍の福原投手コーチは「焦らせて、また繰り返してしまっても意味がない。十分に調整して、本人も自信をもっていけるという状態になってからだと思います」と焦らず完全復活を待つ方針を明かしている。段階を踏んで、1歩ずつ復活への道を歩む。