ソフトバンクは4日、来季からの育成選手として、メキシコ出身の左腕アレクサンダー・アルメンタ投手(17)、ドミニカ共和国の右腕マイロン・フェリックス投手(21)、同じくドミニカ共和国のフランケリー・ヘラルディーノ内野手(16)を獲得したと発表した。三笠杉彦取締役GM(47)はその背景について、来季以降3軍を拡大する構想を明かした。

三笠GM 11年から3軍制を始めて10年。3軍の試合数を拡大し、保有する選手も増やして、3軍を拡大して取り組んでいこうという計画を持っています。

11日のドラフト会議での育成指名選手も含め、現在約20人の育成選手枠を30人ほどに増枠。試合数も今季の約80試合から倍近くまで増やし、育成部門をさらに充実させる方針だ。

中でも、今回契約した3人の育成外国人が計画の肝になる。来年17歳のヘラルディーノは日本でいえば高校生の年齢。三笠GMは「その年齢の選手を迎え入れた経験はほとんどありませんので、大きなチャレンジだと思っています」と力を込めた。野球の面以外の教育支援も視野に「従来の外国人選手を迎え入れるのとは、違うサポート体制にする必要がある。留学生を受け入れている学校にアドバイスを聞いたりしながら、我々独自のプログラムを作っていきたい」と話した。

育成からは千賀や甲斐が日本代表に育ち、モイネロも球界を代表する投手に成長した。三笠GMは「我々が継続的に強いチームを作っていくためのアプローチ」と説明。4位に沈む1軍のリーグ連覇は極めて厳しくなっており、育成部門を12球団最大級に充実させる改革で、常勝軍団復活に取り組む。【山本大地】

 

▽アルメンタ 日本球団からオファーが来るとは思っていなかったので、話をもらった時は両親と一緒に喜びました。日本にはいいピッチャーが大勢いる。自分も日本でトップの投手になれるように、体力、技術を身につけていきたいです。

◆アレクサンダー・アルメンタ 2004年6月26日、メキシコ生まれ。投手。今季はメキシカンリーグのキンタナロー・タイガースで、2試合で0勝0敗、防御率0・00。185センチ、79キロ。左投げ左打ち。背番号135。

 

▽フェリックス ドミニカでは21歳でプロ契約する事はまれなので、頑張ってきてよかったです。同じ街の出身の元阪神ドリス投手が活躍していた話や、日本野球はレベルが高いという話を聞いています。同じように日本で活躍したいです。

◆マイロン・フェリックス 1999年11月29日、ドミニカ共和国生まれ。投手。プロ球団との契約はソフトバンクが初めてで、球歴は不明。190センチ、81キロ。右投げ右打ち。背番号141。

 

▽ヘラルディーノ ソフトバンク史上、最年少外国人選手と聞いているので、しっかり結果を出して、次の若いドミニカ選手への道を作りたいです。日本でいっぱい練習をして、走攻守すべてにおいてレベルアップできるように頑張ります。

◆フランケリー・ヘラルディーノ 2004年11月20日、ドミニカ共和国生まれ。内野手。プロ球団との契約はソフトバンクが初めてで、球歴は不明。183センチ、73キロ。右投げ両打ち。背番号146。