ソフトバンク甲斐拓也捕手(28)が、キャッチャーとしての偉業に挑む。甲斐はここまで全138試合に出場を継続中。シーズン全試合出場を達成すれば、球団の捕手では04年城島以来となる。17日はロッテ戦が雨天中止となり、ZOZOマリンの室内練習場で調整し「雨はどうすることもできない。この1週間は移動も続いていましたし、なかなかない日程だった。プラスに受け止めていきたい」と、思わぬ休養を前向きにとらえた。

今季は途中出場はあるものの、全試合でマスクをかぶっている。工藤監督は「立派だと思いますよ。肉体だけじゃなく、精神的な疲労も大きい」と、捕手という過酷なポジションで出続ける姿勢を評価する。正捕手としてまた1つ、階段を上がったシーズンになりそうだが、現状4位という成績に甲斐は「こういった状況を重く受け止めないといけない」と、責任も感じている。

疲労の蓄積があることも事実だ。今季はシーズン以外にも、東京五輪に出場し正捕手として金メダル獲得に貢献した。ただ、甲斐自身は「うまくいかないことも、きついこともあるけど、それは全然大丈夫。1軍で出たくても、やれなかった時期が多かった。ずっと出続けたい。きついとか苦しいとかは言うつもりはない。1軍で悩んで、今の方が幸せ」と言う。育成出身で苦難の時期を味わってきただけに、1軍でプレーできる喜びを残り5試合に全力でぶつける。【山本大地】

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