目指すは球団30年ぶりとなる新人内野手開幕スタメンだ! 日本ハムからドラフト3位指名を受けたJR四国・水野達稀内野手(21)が18日、香川・高松市内の同社で指名あいさつを受けた。

即戦力の期待がかかる遊撃手は、来季の開幕ショート奪取を宣言。レギュラーを勝ち取り、新人王を狙う。

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指名あいさつに緊張していた水野だが、肝は据わっている。「やるからには開幕スタメン、新人であるからには新人王も目指したい」。来季、水野が宣言通りに開幕スタメンを奪えば、13年大谷(8番右翼)以来で、遊撃手としては79年高代延博以来43年ぶりだ。大渕スカウト部長から「固定できていない二遊間の強化として期待している」と声をかけられると「(レギュラーを取る)チャンスがあると思っています」と力強く返答した。

身長171センチ、体重75キロと小柄ながら、思い切りのいいスイングで広角に打ち分けられる打撃がセールスポイントだ。「どの方向にでも長打を打てる」と持ち味をしっかりアピール。50メートル6秒0の俊足や遠投110メートルの強肩も兼ね備えている。大渕スカウト部長は「攻撃力を評価した。若くて、いきなりレギュラーも狙える選手。3位で残っていたのはラッキーだった」と、縁に感謝した。

チームは近年、遊撃手を固定できていない。今季は石井が奮闘したが、9月に左足骨折で離脱した。この日は高卒ルーキーの細川がプロ初出場で初安打。そこに、走攻守3拍子そろった即戦力が加入し、正遊撃手争いを過熱してくれるはずだ。社会人出身だが、21歳。吉田、野村、万波ら同学年の選手も多い。「それが一番楽しみ。一緒に活躍できれば」と北の大地へ思いをはせた。【小林憲治】

◆日本ハムのルーキー内野手の開幕先発 65年のドラフト制度導入後、67年大下剛史(遊撃)、69年大橋穣(遊撃)、75年菅野光夫(遊撃)、79年高代延博(遊撃)、84年白井一幸(二塁)、92年片岡篤史(三塁)の6人が開幕スタメンに名を連ねた。いずれも前年のドラフト2位以上で、3位以下の開幕先発はいない。