オリックス紅林弘太郎内野手(19)にとって、攻守で飛躍の21年になった。

「野球が楽しいです」。そう思えたプロ2年目だった。

今季、出だしでいきなりつまずいた。「9番・遊撃」で開幕スタメンに抜てきされた3月26日の西武戦(メットライフドーム)。失策で先発・山本の足を引っ張り、試合は3-4で敗れた。初の開幕投手を務めた山本を、失点4、自責1で敗戦投手にしてしまった。申し訳なくて、情けなかった。救ってくれたのは、中嶋監督の言葉だった。「オレも2年目はそんなもの。気にするな。今はそういう時期」の言葉で、19歳は前を向けた。

打てなくて悩んでエラーする。打撃と守備が悪い意味で連動していたのを「少しずつ守備とバッティングは別物と切り替えができている」と、変化を自覚する。球団初の10代の2桁本塁打をマークするなど、日々たくましく成長。チームの看板の1人になりつつある。