プロ野球の発展に大きく貢献した野球人に贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が7日、都内で開かれ、ヤクルト高津臣吾監督(53)が選出された。2年連続最下位のチームを再建し、6年ぶりのリーグ優勝、20年ぶりの日本一に導いた。球団では78年の広岡達朗監督、93年の野村克也、97年の古田敦也、01年の若松勉が選出されており、5人目の快挙となった。

選考委員で座長を務めるソフトバンク王貞治球団会長は「高津監督と中嶋監督、昨年お二方とも最下位のチームを率いての日本シリーズだったが、大変それぞれの持ち味が出た、いい試合だったと思う。でも勝負の世界ですから、勝つことが1番大きな条件になると思う。最終的には日本一になった高津監督ではないかということで話はまとまりました」と選考を説明した。

◆正力松太郎賞 日本のプロ野球の発展に功績を残した正力松太郎氏を記念し、1977年(昭52)に制定。プロ野球界に貢献した監督、コーチ、選手、審判員を対象に、選考委員が選出。受賞者の最多はソフトバンク工藤監督の5度。04年に米大リーグのシーズン最多安打記録を更新したイチロー(マリナーズ)、13年に24勝0敗でチーム初優勝に貢献した田中将大(楽天)に特別賞が贈られた。

◆選考委員 王貞治(ソフトバンク球団会長)杉下茂(野球評論家、解説者)中西太(同上)山本浩二(同上)門田隆将(ジャーナリスト)