東京都対決でNTT東日本は東京ガスに負け、準決勝で敗退した。

試合後のスタンドへのあいさつを終えた飯塚智広監督(46)はそのまま引きあげず、ベンチに残った。グラウンドで勝利インタビューを受ける東京ガスの山口太輔監督の言葉を聞くと拳を突き上げてエールを送り、声もかけていた。「東京でしのぎを削ってきた仲なので。負けて悔しいですけど、絶対(日本一を)取れよという気持ちを伝えました」。激戦区東京をともに勝ち上がり、この舞台にたどり着いたチームの思いを込めた言葉だった。

先発は、昨年の都市対抗野球準優勝の悔しさを知る沼田優雅投手(29=立正大)。しかし被安打3の1四球と苦しみ、1/3で降板。3失点を喫し、リズムをつかめなかった。飯塚監督は「去年の悔しさをどうやって表現するのかが楽しみだったんですけど、東京ガスさんが勢いよく攻略されてしまった」と振り返った。

7投手の継投で粘ったが、東京ガス打線に13安打を許し、9失点。打線は4回に4連打を放つなど2点を挙げ、一時2点差まで追い上げたが、追加点を奪えなかった。

昨年の準優勝から、頂点を目指した今年。決勝にはあと1歩届かなかった。指揮官は「選手が、よくやってくれたのが実感です」と総括した。