プロ野球の斉藤惇コミッショナー(82)は5日、今季は観客数の制限なしにシーズン143試合、CS、日本シリーズ、さらに3月5、6日の侍ジャパン対台湾戦を開催したい考えを示した。日本野球機構(NPB)の仕事始めにあたり会見。「それ(制限なし)を今、変える考えは持っていません」と話した。

春季キャンプも有観客の意向だ。会見直前、9球団がキャンプを行う沖縄で、600人前後の新型コロナウイルス感染が確認されたとの発表があった。「選手の体を、どう守るか。練習試合にお客さんを制限するか。新しい課題」と懸念を示しながらも「人間の精神的な問題、経済問題を完全に無視するのは実際には不可能。政府関係者、スポーツ庁、地方自治体ともよく相談しながら、できるだけ無制限で入っていただいて、粛々と開催させていただけたら」とした。史上初の無観客キャンプとなった昨年からの正常化を図る。

国の水際対策が続く中、外国人選手の入国については「キャンプからが一番いいが、少なくとも試合は最初から出られるように。早速、取り掛かっていく」と、開幕には全選手が間に合うよう尽力する考えを示した。家族についても「人道上の問題もある」と、入国できることを目指す。昨季は、球団によって来日時期に差が出た。【古川真弥】

○…コロナにより当初の21年から延期され、23年3月に開催が見込まれている第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について、斉藤コミッショナーは「今のところ、やるつもり。やらないという話は全く出ていない」と明言した。また、今季は昨季同様143試合だが「試合数は大きくする方向」と将来的な試合数増の考えをあらためて示した。コロナによる減収を補う狙いがある。