背水の陣で支配下再昇格を目指す。育成選手として再スタートする日本ハム長谷川凌汰投手(26)が12日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で今季にかける思いを話した。

19年の育成ドラフト3位でBC・新潟から入団。昨季は3月に支配下昇格を決め、開幕1軍入りも果たした。しかし、5試合の登板で登録抹消。右肘の痛みで8月以降は登板ができず、育成に逆戻りとなった。「肘はだいぶ良くなってきた。キャンプでは投げられたらと思っています」とうなずいた。

188センチの長身から投げ下ろす最速153キロの直球に、フォーク、140キロ台のスライダーが武器で、栗山前監督からは守護神候補としても期待されていた。プロ初登板した昨季の開幕2戦目、楽天戦では7回に4番手として登板。3者凡退に抑えるデビューを果たした。「7回に投げたのは、いい経験になりましたし、またあそこで投げたい気持ちは強い」と振り返った。

今季から監督に新庄BIGBOSSが就任。「小さいころからのスーパースターですし、楽しみ」と対面を待ち望んでいる。「去年のキャンプではロングリリーフの調整をしたり、ファームでは先発もやったりと、どこでも投げられるところをアピールしていきたい」と力強く話した。「2回育成っていうのもなかなかないだろうし、年齢的にもチャンスは少ないとは思っている。やるしかない」と並々ならぬ覚悟を持って今季に臨む。【小林憲治】