巨人喜多隆介捕手(23)が“丸師匠”の教えを生かして「ドカベン」級の捕手を目指す。17日、川崎市のジャイアンツ球場で丸との自主トレを公開した。「打撃面とか話を聞きたい」と弟子入りを志願し、11日からともに共に汗を流している。この日はキャッチボール、ティー打撃、マシン打撃を行った。

入団1年目の昨年8月に支配下契約を結んだ。1軍出場こそなかったが、クライマックスシリーズ(CS)では1軍に同行。今季中のデビューに向け「昨シーズンはバッティングで悩んでいたので、感覚とか考えを聞きたいのがあってお願いしました」と願い出た。

自主トレでは技術面だけでなく練習への考え方など、すべてが勉強となっている。「ティー打撃をするにしても、ただ打つだけじゃなくてバットの出し方とかいろいろやっていくうちに、こういうのをやっていくべきだなと。バッティングでも捕手としても生かしていけたらと思います」昨季は大城、小林、岸田らが巨人の扇の要を守った。今季はその牙城に食い込むことが必要になる。「これっていうものが僕にはないので結果を出すしかない。打撃をアピールして守備とか配球をもっと勉強しないといけない。同じ成績だと今までの信頼度、経験で今まで使っていた方を使うと思う。キャンプから結果を求めていきたい」と誓った。

この日、野球漫画「ドカベン」などの作者の水島新司氏が10日に死去したことが明らかになった。喜多は小学生の時に「ドカベン」のプロ野球編を愛読していた。「小学2年くらいで野球を始めて、野球して帰ってドカベン読んで。漫画の世界ですけど、あそこまで信頼される選手を目指したいし、なれるようにしたい」と、同じポジションの主人公・山田太郎を思い描いた。