広島に熱い開幕投手バトルがぼっ発だ。森下暢仁投手(24)がマツダスタジアムで自主トレを公開。3月25日のDeNAとの開幕戦(横浜)への先発にあらためて強い意気込みを明かした。3年連続で開幕投手を務めている大瀬良、昨季13勝で最多勝の九里も意欲を示しており、キャンプイン早々、三つどもえの火花が散る。

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森下が初の大役への思いをあらためて言葉に乗せた。「開幕(戦)を投げたいという気持ちはずっと変わらない」。大瀬良が21日に「3年(連続)やらせていただいて、もう1度あのマウンドに立ちたい」と意気込んだばかりだが、先輩に堂々と宣戦布告をしてみせた。

森下が学んだのは、大瀬良の背中だった。今オフ志願して合同自主トレを敢行。「チームのエースと呼ばれる人ですし、練習もきついと聞いた。そういうところを学んで、見てみたいという思いで練習に行かせてもらった」。ポール間を40本走るエースの背中を間近で見て、表情は引き締まった。「こんなに練習するんだ。大地(大瀬良)さんがやるメニューをやって、筋肉痛がある。しんどかった」。開幕投手は心身ともにタフさが必要と身をもって教えられた。恩返しはキャンプ、オープン戦で結果を出し、開幕投手を奪い取ることだ。

視線は開幕の先も見据える。「一番は防御率のタイトルを取りたい」。ルーキーイヤーは1・91と圧倒的な成績を残したが、タイトルは0・09差で中日大野雄に譲った。「今年を一番いい年にしたい。15勝を目指したい」。目指すは開幕投手、最優秀防御率、15勝。飛躍の3年目が幕を開ける。【前山慎治】