投げ込み量なら誰にも負けん!巨人ドラフト3位の赤星優志投手(22=日大)が25日、新人合同自主トレ最終日に、ブルペンで初めて捕手を座らせて、30球を投げ込んだ。

日大時代には「1カ月で3000球」という規格外のノルマを経験。そこで培ったスタミナと制球力で抜群のゲームメーク能力を誇る右腕が、2軍スタートの春季キャンプで猛アピールし、1軍昇格をつかみとる。

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赤星は新人合同自主トレ最終日に初めてブルペンで投げた。力感のないゆったりしたフォームでキレ味鋭い速球を、低めに集めた。小さく曲がるカットボールに最大の武器であるツーシームも交え、6割~8割の力で30球を投げ込んだ。「指にかかって、コースもある程度決まっていた。とりえが今のところコントロールしかないので、そこだけは間違えないように」と何度もコースいっぱい“ビタビタ”に決めた。

抜群の制球力の原点は、日大時代に行った投げ込み。ノルマが「1カ月で3000球」だった。単純計算で1日100球×30日。多い時には1日200球以上を投げた。「たくさん投げて、リリースポイントが安定しました。腕を軽く振ってもいいボールが行くフォームや、感覚をつかむのが大事だと思います」。昨季、セ・リーグ公式戦で最も球数を投げた中日柳は計2834球。巨人で最多の戸郷も計2584球。それを上回る球数を、1カ月間でひたすら投げて、投げて、投げて、今の投球フォームにたどり着いた。

「1000球」の大台も苦にならない。昨春のキャンプでは今村が1020球の投げ込みでアピール。開幕ローテーションをつかんだ。赤星も「1000球くらいだったらいけるかな…」と投げ込みでのアピールには自信あり。春季キャンプ2軍スタートから早期の1軍昇格へ。最速152キロのタフな精密機械がブルペンから存在感を示す。【小早川宗一郎】