DeNAの新人3投手が、息を殺して凝視した。新人合同自主トレ最終日の29日、ドラフト1位小園健太(18=市和歌山)、同2位徳山壮磨(22=早大)、同4位三浦銀二(22=法大)の即戦力3投手はブルペンの外にいた。東の投球を、捕手の真後ろから見学。徳山は「ベース板での強さがすごかった。自分もそういう球を投げていかないといけない。本当にすごかった」と、その衝撃度を語ると同時に、生きた教材にうれしくて仕方がなかった。

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東は18年に11勝を挙げ新人王を獲得。トミー・ジョン手術から完全復活を期している。新人にとって1年目を戦う上で指標になる存在。わずか数分の“新人王トレ”だったが、徳山は「そういう投手になるためにもっともっと吸収していかないと、上にはいけない。早くいろんな人と話して吸収できるのが楽しみ」とウズウズさせた。

新人3投手はいずれも1軍キャンプスタート。新任の斎藤チーフ投手コーチは、今永ら先輩の投球を見学させる英才教育プランも考えている。一方、野手では昨季の新人特別賞・牧がいる。新型コロナウイルス感染の影響で合流が不透明ではあるが、キャンプ中のフリー打撃やシート打撃で対戦する可能性もある。小園も「プロの選手と対戦しながら分かる部分もあると思うので、自分では対戦したい気持ちはすごくあります」。1年目から球界を沸かせた先輩らがお手本となって、ルーキーの開花を後押しするかもしれない。【栗田成芳】