自覚の30球!! ヤクルト奥川恭伸投手(20)が、浦添キャンプ初日からブルペンに入り、捕手を座らせて直球のみで30球を投げ込んだ。正捕手の中村に23球、星稜高の1年後輩、内山壮に7球。笑顔を浮かべながら1球1球、丁寧に投じた。「まずは傾斜で投げることが今日の目的だった。これからバランスだったり、真っすぐだけじゃなく変化球だったり、徐々に取り組んでいきたいなと思います」と充実した表情で振り返った。

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昨キャンプは小野寺2軍投手コーチと綿密に調整計画を考えた上で、2月2日にブルペン入り。捕手を座らせて31球を投じている。今季は“独り立ち”し、自らブルペン間隔や球数を決定。この日も「初日に予定通りブルペンに入ることができたのでよかった」とプラン通りを強調した。「さすがに3年目なので、そうなっていかないといけないのかな」と主力投手として自覚も芽生える。じっくりと育てられた昨春には見られなかった100球以上の投げ込みも「ある程度は投げておかないと肩は作れないのかなと。そういう日があってもいいのかな」と意欲的な姿勢をみせた。

昨季はチームトップタイの9勝を挙げ、計105イニングを投げた。日本一連覇を目指す今季に向けて「2ケタ(勝利)と規定投球回を目標に頑張りたい」とあらためて目標を掲げる。高卒3年目にして心身共にたくましさを増した右腕が、さらなる高みを目指していく。【鈴木正章】

○…奥川の女房たちも好感触を口にした。今季から背番号「27」を背負う中村は、「10球過ぎたくらいから、ある程度指にかかり出してきて、本来の球を投げていた。初ブルペンにしては気持ちよく投げていた」と評価。初の1軍キャンプとなる内山壮も「すごくいい球がきてた。順調に準備できてるなと感じました。シュート成分は少なかった」と話した。