特別な1日に、楽天の開幕投手が好投した。則本昂大投手がDeNA戦に先発。4四死球と制球に苦しむも、5回1安打無失点でまとめた。3・11のマウンド。「今こうして野球をできてることに感謝しながら。特に今日は普段以上に感じた」と被災地を思った。

【ニッカン式スコア】楽天ーDeNA 詳細スコア

「強い楽天イーグルスというのをファンのみなさんに見せられたら」と闘志を燃やす。ルーキーイヤーの13年にチームはリーグ優勝と日本一。当時は無我夢中で腕を振った。それから経験を重ね、今年で10年目。節目の1年を「すごく大事になるかなと思う」と捉えている。

マウンドでは、シーズン中と同じような配球を心がけた。バッテリーを組んだドラフト2位安田悠馬捕手(22=愛知大)のサインにあえて首を振り、自身の打ち取るイメージを伝えた。マウンドに安田を呼び、直接コミュニケーションを取る場面もあった。バッテリーとしての成熟度も高めながらの一戦。テーマを持ってオープン戦に臨んでいる。次回登板が最後の“試運転”となる。「もう少しテンポ良くというか、スマートに試合運びができれば」。最高の1年とするため、先を見すえながら、ステップをしっかり踏んでいく。