BIGBOSS流のサプライズ起用だ! 背番号161の日本ハム姫野優也投手(24)が、16日西武戦(ベルーナドーム)で1軍初登板する。

20年シーズン終了後に育成契約を結び、昨季途中に投手転向。最速156キロを計測するなど高いポテンシャルを秘めている。監督就任後、実績にとらわれない起用を続けてきた新庄剛志監督(50)の意向により、“1軍投手デビュー”の舞台が用意されることになった。

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投手への登録変更から、約9カ月。育成の姫野が、先発で1軍の初マウンドに上がる。16日、西武とのオープン戦で1イニングをメドに予定。新庄監督の意向で先発、中継ぎ、抑えかの適性テストが実施されることになった。

姫野は15年ドラフト8位で、大阪偕星学園から入団。高校時代は投手兼外野手で、速球が売りだった。プロ入り当初に両打ちに転向したが、戦力外通告を受けた20年までに1軍出場は2試合にとどまり、昨季から育成選手として再出発していた。

昨季途中から栗山前監督の助言もあり、投手に転向した。9月のイースタン・リーグで中継ぎで投手デビューし、1回無安打無失点1奪三振。最速154キロを計測し、能力の高さを披露した。今年2月の春季キャンプでは「勉強させていただいている」という元阪神の藤川球児氏から指導を受け、直球を磨いてきた。

今月8日の教育リーグ・ロッテ戦で初先発し、1回を1失点。武田投手コーチは「ボスが試したいということなので。今、どういう状態か見たいと思うんですよ。どこまでバッター相手に投げられるのか、間近で見たいんだと思います」と狙いを明かした。

新庄BIGBOSSは、ドラフト8位の北山亘基投手(22=京産大)を守護神候補として起用。1軍未経験の2年目根本を、昨季日本一のヤクルト相手に1軍デビューさせるなど、実績や経験に関係なく活躍の舞台を用意してきた。新たなサプライズ起用が、転換期を迎えているチームを加速させていく。

<新庄BIGBOSSの無名戦士起用>

◆根本1軍抜てき 1軍未経験、高卒2年目の道産子左腕・根本を1軍キャンプに抜てき。15日の西武戦(ベルーナドーム)で先発予定で、開幕ローテ候補の1人としてアピール中。

◆新人1~4番 新入団選手のお披露目が行われた5日の巨人戦(札幌ドーム)で「1番三塁」阪口、「2番DH」有薗、「3番遊撃」水野、「4番一塁」速水と新人を並べた。阪口と速水は無安打に終わったが、有薗が3打数1安打、水野が4打数2安打2打点1盗塁と抜てきに応えた。試合も3-0で勝利した。

◆新人守護神!? ドラフト8位右腕の北山が守護神候補に急浮上中だ。オープン戦3試合に登板。最速156キロの直球を武器に4イニング打者14人に9奪三振無失点。奪三振率は20・25と際立っている。12日の広島戦ではプロ初セーブもマークした。