BC新潟は開幕2連敗を喫した。ホーム開幕戦に信濃を迎えたが、1-9の8回コールド負け。今季から北地区で導入されたコールドゲーム(8回8点差)が初適用された。チーム安打4本と相手投手陣に手を焼いたものの、指名打者の奥田昇大捕手(24)が2安打で気を吐いた。

奥田は狙っていた。「初球が甘かったら、絶対に仕留める」。思惑通りに初球の外角直球を右前にはじき返した。0-1の2回。信濃の先発、鈴木は最速150キロをマークするが、相手のストロングポイントを攻略した。チーム初安打を放つと、6回2死には、2番手塩田から左越え二塁打。チーム安打4本の半数が、7番指名打者のバットから生まれた。

もっとも試合は8回コールド負け。橋上秀樹監督(56)は「今シーズンから導入されたコールドゲームの初の対象になってしまった」と言った。そんな中で、奥田は手応えをつかんだ。この日は2打数2安打、1四球。前日9日、敵地での信濃戦でも二塁打を放つなど好調だ。「最終的にはNPB入り。長打というのが今後のカギになってくる」と長打量産でNPB入りをアピールする。

本来は捕手だが、昨年から内外野や指名打者と、マルチに起用されている。「送球が課題。それは捕手でもほかのポジションでも変わらない」。奥田は守備のテーマも心得ていた。【涌井幹雄】