阪神が、痛恨の逆転負けで引き分けを挟んで4連敗を喫した。先発西勇輝投手(31)が7安打されながらも7回無失点と粘ったが、2番手湯浅京己投手(22)がつかまり、逆転を許した。15試合を終えて借金12は、2リーグ分立後プロ野球最多という屈辱だ。開幕から、いまだ1勝で、勝率は7分1厘。衝撃の「071」だ。

【ニッカン式スコア】12日の中日-阪神戦詳細スコア

苦戦が続く阪神は、試合開始前時点で、リーグワーストの38得点、チーム防御率4・84は両リーグワースト。投打に不振を極めている。

井上ヘッドコーチが11日に「上昇気流の風がなかなか吹かないけど、その風をつくるべく、こちらもやれることはやっていく」と、打線のテコ入れを示唆していた通り、この日は大幅に打線を改造した。不動の1番だった近本光司外野手(27)を3番に据え、1番に俊足の島田海吏外野手(26)、2番に山本泰寛内野手(28)を起用。ともに今季初スタメン。佐藤輝明内野手(23)が今季初めて三塁で先発し、ここまで全試合スタメンだった糸原健斗内野手(29)はベンチスタート。ベテラン糸井嘉男外野手(40)も先発を外れ、日立製作所からドラフト6位で入団した新人・豊田寛外野手(24)がプロ初先発。通算対戦防御率1・87と抑え込まれている中日の左腕大野雄大投手(33)を攻略すべく、思い切った手を打った。

だが、6回に佐藤輝が3号先制ソロを放ったものの、初スタメンの3選手はいずれもノーヒット。起爆剤にはならず黒星はまたも続いた。

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▼阪神はこれで1勝13敗1分け。15試合を消化した時点の借金12は、2リーグ分立後のプロ野球最多。過去最多は11で、延べ7球団が記録していた。

▼1点差敗戦は6度目で、12球団ワースト。13敗の約半数を占めており、接戦の弱さが低迷の一因といえそうだ。

▼鬼門のバンテリンドームでのシーズン初戦は、19年から4年連続で黒星。通算106勝188敗7分けで、勝率3割6分1厘。借金は82に増えた。

▼阪神は13日から中日に連勝しない限り、開幕から連続6カード勝ち越しなし。72年と90年の5カード連続を超え、2リーグ分立後最長となる。

▼13日巨人○で阪神●なら、阪神は開幕16試合目にして首位から10ゲーム差となる。2リーグ分立後最速は89年の18試合目(10差)で、更新の恐れが出てきた。