オリックスが救援陣の奮闘で今季初開催となった、ほっともっと神戸で白星をつかんだ。

先発山岡泰輔投手(26)が4回1死二塁で日本ハム野村に危険球を与えて退場。2番手の阿部翔太投手(29)はブルペンで肩を作らずにマウンドに向かい、投球練習で14球を投じてスタンバイ。気迫の投球で2イニングを無失点でリレーした。

3番手以降は近藤、本田、ビドル、守護神の平野佳とつないだ。7回に登板した本田仁海投手(22)はプロ初勝利。15日ロッテ戦(京セラドーム大阪)で3点リードの9回に4番手で登板し、プロ初セーブを記録したばかりの若き右腕は、また記念球が増えた。

本田は、先制打の中川圭と追加点をたたき出した佐野皓とお立ち台に上がった。「(プロ初勝利は)最高です。全力で腕を振り切ることだけ意識してきたので、結果が出てくれてよかった。(記念球は)お母さんにあげたいと思います」と喜びを表現した。

本田は球団日本人最速タイの158キロを3度計測するなど、自慢の直球が光った。今春キャンプまでは先発調整だったが、開幕直前に救援に転向し「思い切り腕を振ることだけを意識。全力を出し切ると、低めにも集まるようになった」と充実の表情。勝利の方程式入りへ、順調にアピールを続けている。

これでチームは3連勝で借金4。コロナ離脱していた主砲の吉田正も1軍復帰し、明るい話題が増えた。この夜は先発山岡が緊急降板する窮地も、全員で乗り切った。【真柴健】

▼オリックスは山岡が4回1死で危険球退場。その後に5投手が投げ、完封リレーを決めた。先発投手が危険球で退場しながら完封勝ちしたのは、17年7月18日のロッテ以来9度目。オリックスでは初めて。