阪神が高卒3年目西純矢投手(20)の投打での活躍で首位ヤクルトに快勝した。球団では07年5月5日のボーグルソン以来の「8番・投手」として期待された打撃を1打席目で披露。1点リードの2回2死一塁、プロ初本塁打となる1号2ランを左翼席へ豪快にたたき込んだ。投げては9回を山田の8号ソロの1点に抑え完投し2勝目を挙げた。マルテ、大山、佐藤輝にも本塁打が飛び出し、今季初の1試合4発で大勝。試合後の矢野燿大監督(53)の一問一答は以下の通り。

 

-西純の本塁打について

「いやぁねえ、あの直球を一発で仕留めるってすごいよね。それもアイツの魅力にもなるし、ファンの人も、あの後の打席もずっと楽しみに見ていたと思うんで。自分自身もノッていける本塁打にもなっているし。うん、これからもね、セ・リーグは打席に立つんで、そういうところもどんどん貪欲に行ってもらったらいいんじゃない」

-8番での起用も打力に期待して

「期待してということもないけど、(井上)ヘッドからの推薦があって。やってみようか、というところで、ヘッドのファインプレー。俺もね、もちろん自分の中にあんまりそういう考えがなかったんで」

-今後も

「明日も一応、そのまま8番に投手を入れていこうかなって思ってるけど」

-西純の二刀流の可能性は

「そんなんあるわけないやん(笑い)。そういう気持ちを持ちながら打席でも自分で打って自分で勝つということは、自分も助かるし、自分もうれしいし、ファンの人も喜んでくれるし、そんないいことないんで。もともと高校時代から打撃がいいというので入って来てるんで。それはもう、そういう風に見てもらえるような結果をどんどん出して行ければ、それは楽しみになると思うんで」

-投げる方もテンポ良く

「ショートアームっていうかコンパクトにしながら。だから球数も少なく。(試合)展開っていうのはあるにしても無四球で最後まで投げきるっていうのは、(1日に)ジャイアンツを抑えて、前回(8日の中日戦)も悪かったわけではないんで。で今回もこうやって完投できたってところでいうと、いろんな意味で自分の目指すステージがグッと上がってくるというような勝ちになったと思う。若い投手が先発でこうやって出てきてくれるっていうのはすごくうれしいし、アイツ自身も高い目標っていうのが見えてくるような完投になったと思うんで。そういう意味でも素晴らしいね」

-これでチームは20試合連続3失点以下。試合前には外野で投手陣を集めて話をしていたが

「まあまあ、それは、ちょっとチーム内のことなんで」

-昨日のサヨナラ負けを受けてか

「いやいや、それはあまり関係ない。関係ない」

-1発攻勢で、佐藤輝は2年連続の2桁に

「まあまあ、そりゃ10号は打つやろうし。まあ、でも輝もその前、昨日といいところで打ってないんで。それよりも今日は、展開的には悠輔(大山)のあそこで輝が打てなくて、あの中でタイムリーでも大きいところで3ランにしたっていうところは、やっぱり大きいんで。で、マルテにもホームランが出たっていう、チームとしてはそういうところが大きいなと思うけど」

-マルテ、大山はこの1発でさらに乗ってきてもらわないと

「もちろん。うん」

-梅野が右脇腹の筋挫傷で抹消に

「まあまあ、本人も気になる感じやし、トレーナーとみんなで相談しても、このままごまかしみたいにやっていても悪くなる可能性もあるし、じゃあこっちも使う時にどうっていうのも現状、捕手が2人しかね(いないので)。フミ(原口)ができるとして、それでも捕手のことを考えるとどうかなっていうところでみんなと話し合った結果、それやったらちょっと時間をおいて治すことに専念した方がいいだろうと。トレーナー全員とリュウ(梅野)を含めてね、話の中でそうなった。大きく悪いという現状ではないんだけど、やっていたらもっと悪くなる可能性があるなっていうところなんで。話し合いの中で判断しました」

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