御礼快投はならなかった。阪神の先発アーロン・ウィルカーソン投手が、4回途中3失点で3敗目を喫した。立ち上がりから不安定な投球が続き、来日最多4四球を与えるなど乱調。4回2死三塁から牧原大に左前適時打を浴び、3点目を許したところで降板した。「良い所に投げようと慎重になりすぎて、ボール先行の苦しい投球になってしまったよ」と反省。自身3度目の中5日の登板。過去2度はともに快投で2勝を挙げていたが、“不敗神話”が崩れた。

この日は5月度の「大樹生命月間MVP賞」の受賞日。5月は4試合に登板しリーグトップタイの3勝、防御率1・04と抜群の安定感で、来日1年目の新外国人投手としては球団で初受賞の快挙だった。「このままいい状態を継続して、自分の仕事ができれば、チームに勝つチャンスを与えられる」と気合十分だったが、6月は自身2戦勝ちなし。5月の快投連発がうそのように、苦戦を強いられている。

○…阪神渡辺と加治屋の“元ソフトバンクリレー”が古巣相手に実現した。2番手渡辺は5回、柳田を空振り三振に仕留めたが直後にデスパイネにソロを被弾。リードを4点に広げられた。その後、3番手で加治屋が登板。2死一塁から、91年生まれで同学年の今宮を投ゴロに仕留めた。ともにソフトバンクを戦力外となり、加治屋は昨季、渡辺は今季から阪神に加入。加治屋は「久しぶりのペイペイドームのマウンドだったので、楽しみながら投げることができた」と汗をぬぐった。

▽阪神石井(4番手で2回無失点。8試合11イニング連続無失点)「四球もありましたが、結果的に0点で抑えられた部分については良かった。次回はもう1つ内容の濃い投球ができるように準備していきたい」

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