見えたぞ、合流ビジョン! 広島に新加入した秋山翔吾外野手(34)が順調にいけば、8日中日戦(バンテリンドーム)から1軍合流する見通しであることを5日、佐々岡監督が明かした。同日は1軍阪神戦(甲子園)に加え、2軍ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(由宇)も雨天中止。早期昇格を目指す秋山にとって貴重な実戦機会だったが、指揮官は6、7日の同戦を最終調整とさせる方針。ヒットメーカーの合流で戦力は上がり、外野手の競争が激化する。

   ◇   ◇

1軍合流の“Xデー”は7月8日となりそうだ。秋山の最短合流への見通しが立った。5日の阪神戦(甲子園)が雨天中止となり、全体練習終了後に、佐々岡監督が取材に対応。「(8日中日戦からの合流に向けて)やっているんじゃないの。話はしてある」と、早ければ8日に1軍に招集する意向を示した。

出場予定だった5日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(由宇)は1軍同様、雨天中止に。指揮官は「(5日が)雨というのは分かっていた。大野(室内練習場)で工夫しながらやっていると思う。明日、明後日出られれば一番いいが」と最終調整が順調に進むことを願った。秋山は6、7日の2軍ソフトバンク戦(由宇)に出場し、仕上げをはかるようだ。

ここまで実戦はウエスタン・リーグ中日戦2試合。米国での最後の実戦が6月3日だったことに加え、6月上旬には新型コロナウイルスに感染した。体力面の配慮から慎重に準備をさせてきた。2軍戦2試合はいずれも途中交代。計5打席で4打数1安打。秋山自身も「これからイニングを伸ばしていって調整していきたい」と話しており、6、7日で打席数、イニング数ともに増える見込みだ。

秋山が1軍に合流すれば、外野手の競争が激化する。佐々岡監督も「ポジションが1つなくなる危機感もみんなにあるだろう。良いチーム内の競争になる」と、秋山が与える刺激を歓迎。競争相手の1人宇草は「やるべきこと、できることは変わらない。勉強したいことはたくさんある。1軍にいないと教われない。なんとか1軍に残りたい」と、技術向上のためにも必死でくらいつく。

秋山加入で戦力アップが見込める。一方で2番手、3番手外野手が降格の瀬戸際に立たされることもまた事実。激しい競争が、ひいてはチームの底上げにつながる。【前山慎治】

▽広島羽月(秋山が8日にも1軍合流見込みで)「負けないようにやるしかない。チャンスは少なくなる。なんとかくらいつきたい。フレッシュ、アグレッシブに、若さをどんどん出したい」