大会連覇を目指す青森山田(東北連盟)は初出場の行田(関東連盟)を4-0で破った。先発の左腕葛西陽永(3年)が最終7回2死まで3安打無失点。あと1人で球数制限の90球に到達して交代したが「まっすぐで押せて変化球でタイミングをずらせました。うちは誰が投げてもいい投手。連覇したいです」と「あと2勝」を目指す。

敗れた初出場の行田は初回に3失点しても、その後の大量失点は許さなかった。工藤塁主将(3年)は「準決勝、決勝につなげなかったのは悔しいですけど、この10人の3年生だから野球が楽しかった。いい思い出になります」と話した。

世田谷西玉川クラブ(TC=関東連盟)が関東王者の取手(関東連盟)に5-4と競り勝ち、準決勝に進出した。今年から人数の多いチームは複数チームが予選にエントリーできるため、本隊とそろって出場。本隊の世田谷西が2回戦で敗退する波乱の一方で、セカンドチームの快進撃が続いている。取手には夏の関東大会で敗れていた。この日の試合も3点リードされた3回に同点、勝ち越された4回にもすぐに追いつき、6回に山口蒼生(3年)が決勝打を放った。山口は「ヒットを打ってつないできたので、この流れを止めずに次もがんばりたい」と喜んだ。

秋春夏の関東3冠で初優勝を目指した取手・高橋一真主将は「次のジャイアンツカップは日本一になります」と15日開幕の全日本中学野球選手権大会での優勝を誓った。

札幌新琴似(北海道連盟)と東北楽天(東北連盟)は5回まで3-3。6回裏、札幌新琴似の鈴木賢有捕手(3年)の左翼への大飛球が両翼100メートルのたつのこスタジアムのフェンスを越える本塁打となり、4-3で振り切った。表情を変えずダイヤモンドを1周した鈴木は「入らないと思ったし、まだ試合が終わってないので笑えなかった。でも、うれしかったです」と準決勝進出を決めてほっとした様子だった。

ほかに初出場の五條(関西連盟)が札幌大谷(北海道連盟)に5-4で競り勝ち4強入りした。

準決勝は7日に神宮球場で行われる。世田谷西TC-青森山田、五條-札幌新琴似が対戦する。