阪神ジェフリー・マルテ内野手(31)が“秘打”で同点を呼び込んだ。

「最高の当たりではなかったけど、形はどうあれ得点が必要な場面だった。追いつけてよかったよ」

4-5の7回、2死二塁で石山の変化球を強振。バットの先端に当たった打球は、二塁前方へのハーフライナーに。二塁山田がワンバウンドで捕球体勢に入ったが、強いスピンがかかっていたため想定外のバウンドになり、右翼方向に抜けていった。倒れ込んだ山田もあぜんとするラッキーヒット。意外な形で試合を振り出しに戻した。

4年目の今季も中軸を期待されながら、たび重なる右足コンディション不良に泣かされてきた助っ人。前回は7月13日の復帰当日に再発させ、またすぐに離脱。周囲を失望させた。

8月21日に2軍で39日ぶりに試合復帰。同30日から1軍に再合流した。この日は今季2度目の5番でスタメン。大山、マルテ、佐藤輝という今季初の並びの中で、2安打と気を吐いた。4回の左前打も3得点をお膳立てする一打だった。

「言われたポジションで100%が出せるようにやりたい。できる限りチームに貢献して自分も健康で1年が終われればと思う」。今回の昇格時にそう話していた。来季の去就がかかる時期。存在価値を示すラスト15試合になる。

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