ロッテ山口航輝外野手(22)がひと振りでパ・リーグの筋書きを変えた。

2点を追う6回1死一、二塁。ソフトバンク泉から右翼席へ16号逆転3ラン。満員のZOZOマリンは、誰もがその意味を知る。白い右翼席は瞬時にして興奮に満ち、ソフトバンクの優勝を見届けに来た左翼席や三塁側は、静まりかえった。

「前の打席でチャンスで打てなかったので、この打席もまたチャンスで回してもらったので、何とかしたい気持ちだけでした」

ベンチへ戻り、息を整えながら振り返った。これを待っていた。期待の高卒4年目スラッガー。9月22日のオリックス戦では1試合で3発8打点の驚異的な打棒を見せた。右への長打が売りだが、井口監督は「今年はライトに飛んでないですからね、大きいのは」と指摘していた。最後の最後で、理想の一打を放ってみせた。

▽ロッテ高部(44盗塁で盗塁王獲得)「今年ダメだったら終わりなんじゃないかという気持ちでスタートして、逆境じゃないですけど、そういう気持ちがこのシーズンにつながったのかなと思います」

【関連記事】ロッテニュース一覧