主将は“死ぬ気”で放物線を描いた。ソフトバンク柳田悠岐外野手(33)は、1-0の4回先頭で2戦連発となる24号ソロを放った。小島のカットボールを左翼ホームランテラス席へ。前日1日の西武戦に続く豪快な逆方向弾だったが、優勝には導けなかった。試合後は「1歩足りないというところ。力(の差)かなと受け止めています」と、淡々と話した。

試合前の円陣では「ここまできたらやるしかない。3時間死ぬ気でやろう。だめやったら、全部俺のせい」。優勝できなかったら左胸のCマークを「破り捨ててやる」と大声で誓いを立てた。「俺のせいにしろ!死ぬ気いくぞ!」。8回には2点差に迫る左中間適時二塁打。主力としての自覚は誰よりも強かった。

9月30日の楽天戦では4回の守備中に外野フェンスで後頭部を強打。そのままベンチに退いたが、首に湿布のようなものを貼りながら強行出場した。そんな手負いの状態で2戦連発。今季は打率2割7分5厘、24本塁打、79打点でレギュラーシーズンを終えた。「僕がもっと打っておけば優勝してたかなと思います」。

2位でも人生初というキャプテンの重責を全うした。今後はクライマックスシリーズで勝ち上がれば、日本一の可能性は残されている。「まだチャンスはある。それに向かって全力で頑張りたいです」。力強く語り、帰路についた。【只松憲】

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