ソフトバンク千賀滉大投手(29)が15日、今季中に取得した海外フリーエージェント(FA)権を行使することを明言した。

クライマックスシリーズのファイナルステージ敗退が決まり「自分の中では、6年くらい言っていますし、いまさら変わることはない。行使は絶対します」と話した。

千賀は17年オフから米移籍を希望してきたが、球団はこれまで一貫してポスティングシステムを利用しての移籍を認めてこなかった。今季中に海外FA権を取得できることも考慮され、昨年オフには選手自身が契約を見直したり破棄できる異例の「オプトアウト」付き俸変動制5年契約を結んでいた。その際にも「野球選手、野球人として、常にそういう思いを持ちながら、上を向きながら日々を大切に過ごすことが大事」と話していたが、長年の米挑戦への思いは変わっていない。

日本でのラストシーズンを迎えるに当たって、今年1月には「今までの数字を上書きする。そこ(キャリアハイ)は僕の中ではマスト。絶対にやり遂げます」と、今季にかける並々ならぬ思いを明かしていた。3年ぶりに開幕投手を務め、防御率1・97は先発に定着した16年以降で自己最高。11勝を挙げて球団では5人目となる7年連続2桁勝利も達成した。

CSでも西武とのファーストS初戦で白星。ファイナルSでは0勝3敗で迎えた第3戦で7回途中無失点と好投し、チームを初勝利に導いた。2年ぶりのリーグ優勝、日本一の夢には届かなかったが、次は堂々たる成績を引っさげ自身の夢に挑んでいく。