愛媛で中村塾開講だ。ヤクルト中村悠平捕手(32)が22日、都内の球団事務所で契約更改に臨み、現状維持の1億7000万円プラス出来高払いでサイン。来季は3年契約の2年目となる。来年1月にはオリックスから日本ハムにFA移籍した伏見寅威(32)阪神坂本誠志郎(29)ロッテ松川虎生(19)ら捕手6人で自主トレを行う予定。後輩からも刺激をもらい、来季のセ・リーグ3連覇と日本一奪還へ好スタートを切る。

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昨季日本シリーズMVPのノウハウを伝える。中村が来年1月に愛媛・松山で行う自主トレで“弟子”をとることを明かした。「他球団の捕手から『お願いします』と声を掛けてもらって。すごく光栄。僕もいろんなことを吸収してレベルアップしたい」。

ライバルとして日本シリーズを戦い、日本ハムに移籍した同い年の伏見の他、阪神坂本、ロッテ松川から声がかかった。同僚の古賀と内山壮を加えた6人で練習する予定。「若手から勉強させてもらうこともある。それぞれ考え方が違うと思うし、情報共有して自分のステップアップにつなげていけたら」と相乗効果を狙う。

自身のテーマはスローイングの精度向上だ。今季から、かつて球団OBの古田敦也氏が付けた背番号27を継承。下半身の張りで開幕こそ出遅れたが、12球団トップの盗塁阻止率3割6分4厘でゴールデングラブ賞も2年連続で受賞した。「27番でゴールデン・グラブ賞を受賞できた特別な1年。毎年とれるように。盗塁阻止率4割は超えたい」と堅守にさらなる磨きをかけたい。

日の丸にも意欲を見せた。来年3月にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)本大会がある。「大谷選手だったり、いろんなメジャーの選手が来る報道がある。捕手として受けてみたいですね」。日本代表として大谷やダルビッシュと組めるチャンスを、つかみたい。

何より、来季最大の目標は「日本一奪還」だ。リーグ連覇は果たしたが、日本一の座はオリックスに譲ってしまった。「リーグ3連覇と日本一奪還へのチャレンジ。何が足りなかったのか見つめ直して、来年への糧にしたいです」。充実のオフにするべく、松山で新年のスタートを切る。【鎌田良美】

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