めんそーれ! DeNAからFA移籍したソフトバンク嶺井博希捕手(31)が23日、福岡市内のホテルで入団会見に臨んだ。4年総額3億円(金額は推定)の契約で合意し、背番号は「12」。「身が引き締まる思いで来ました」。紺のスーツに身を包み、表情を締めた。

沖縄県出身。ソフトバンクには沖縄尚学-亜大でバッテリーを組んだ東浜や、浦添市出身の又吉らがいる。「人見知りなので…」と謙遜するが「沖縄の先輩方も多いので、少しは気が楽かなと思います」。セールスポイントは「ピッチャーを最大限に生かせるように」と言い切り「(来春)キャンプ前には練習に来て、少しでもコミュニケーション取れれば」と、意思疎通をはかる。

嶺井の入団で正捕手争いは激化する。特に扇の要だった甲斐との競争は必至だ。嶺井は通算472試合に出場するなど経験豊富で「プロ野球選手である以上は挑戦し続けないといけない。勝負の世界なので、自分らしさをアピールして勝負していけたら」と、甲斐に挑戦状をたたきつけた。リードが売りの海野、打撃に定評がある渡辺陸らも含めて、熾烈(しれつ)な争いが予想される。

DeNAでは、沖縄の守り神・シーサーにちなんで「ハマのシーサー」と呼ばれた。移籍で「タカのシーサー」に異名が変わる。「それでいきましょう!」。扇の要として、ソフトバンクのホームベースを守る覚悟だ。【只松憲】

◆嶺井博希(みねい・ひろき)1991年(平3)6月4日生まれ、沖縄県出身。沖縄尚学では2年春のセンバツで1学年上の東浜(現ソフトバンク)とバッテリーを組み優勝。亜大時代には4年秋に明治神宮大会で優勝し、大学日本代表では正捕手。13年ドラフト3位でDeNA入団。プロ初安打は、球団史上初の新人で初安打がサヨナラ打だった。21年に自身初の開幕スタメン。今季はチーム最多の74試合でスタメンマスクをかぶった。175センチ、85キロ。右投げ右打ち。

 

<ソフトバンクの1軍捕手争い>

甲斐 侍ジャパンにも選出される正捕手。今季は打率1割台と打撃に課題。

 

嶺井 今季DeNAでチーム最多74試合で先発マスク。勝負強い打撃とリード面の評価が高い。

 

海野 捕手として甲斐に次ぐ45試合に出場。藤本監督はリード面を評価。

 

渡辺 プロ初スタメンで2打席連発など打撃が武器。守備は経験不足が否めず。

 

谷川原 打力、走力に優れ、外野手としてもプレーするユーティリティー。