侍ジャパンに朗報が届いた。パドレスのダルビッシュ有投手(36)が6日、来年3月のWBCに出場することを自身のツイッターで発表した。栗山英樹監督(61)と握手するツーショット写真とともに表明。日本人メジャーリーガーの参加表明は、エンゼルス大谷翔平投手(28)に続く2人目となる。3大会ぶりの世界一を目指し、最終メンバー選考中の侍ジャパンにとって大きな追い風が吹いた。

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グッド・ニュースは突然だった。日本時間6日午後3時33分。フォロワー数約270万人のダルビッシュがツイッターを更新した。

「栗山監督に『来年のWBC出場しなさい』と言われたので出場します」

笑顔の絵文字と、お互いニッコリ笑って両手で握手する栗山監督とのツーショット写真を添えた。大谷に続き、メジャーリーガーの侍ジャパン参加が決まった。現在、栗山監督はWBC関連イベントに出るため渡米中。出発前、個人名こそ出さなかったが、アメリカにいる日本人選手ともう1度、話をする必要を口にしていた。8月の渡米時同様、直接会って思いを伝え、大きなピースを射止めた。

ダルビッシュ自身は、09年の第2回大会以来のWBC出場となる。原監督の下、先発の柱として第1ラウンドの開幕戦(中国戦)に先発。決勝ラウンドからは抑えに回り、決勝の韓国戦では延長10回裏を締め、胴上げ投手となった。その時以来の世界一を目指すことになる。

今季メジャー16勝右腕が加わることで、当然ながら、侍ジャパンの投手陣は大きく厚みを増す。米国を筆頭に、大物メジャーリーガーが多数参加を表明しており、ダルビッシュが持つ豊富な対戦経験は生きた情報にもなる。起用法については、大谷がリリーフ起用にも意欲を示している中、先発陣の大黒柱となることが最有力だ。対戦相手や他の投手の状態もにらみながら、準決勝や決勝のマウンドに立つことが考えられる。【古川真弥】

○…ダルビッシュの参加表明に、侍ジャパン強化委員長を務める日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長は「とても、うれしく思っております。栗山監督も、だいぶ前から声がけはされていたようですけど、選手本人の判断を待つというところでしたので」と喜んだ。代表への合流時期については、所属球団の判断に加え、MLB所属選手は合流可能なタイミングが定められる見通し。「全体ルールがまだ来ていない。確認をします」と話した。