関甲新大学野球リーグの上武大が11日、群馬・伊勢崎市内の同大グラウンドで練習始めを行った。島村大樹内野手(3年=大宮東)は「投手としてどこまでできるかわかりませんが、もう1度、投手の力も伸ばしたいと考えています」。大宮東では投手で、3年夏は背番号1。大学では内野手に転向していたが、最終学年で投手復帰し、二刀流へ挑戦。さらに、プロ入りへ意欲を燃やした。

驚きの提案は谷口英規監督(53)だった。「もともと投手でその能力はある。キャンプからやらせてみてもおもしろいかな」。高校時代は、最速140キロ中盤の本格派。スプリットも武器とする。島村は「先発してみたい」と意気込んだ。

野球を始めた時の夢は「プロ野球選手」。小さいころから、父に連れられ東京ドームでプロ野球を観戦。巨人の選手に憧れ、プロ野球選手を夢見た。中学になると地元、埼玉の西武ファンに。上武大に進学し、ドラフト指名される先輩たちの姿に「僕も頑張れば可能性があるのかな。自分も目指したい」と、夢が目標に変わった。

二刀流で挑むプロ野球への道。「今年は自分が中心になって引っ張って行ける存在になりたい」。島村の夢は大きく広がる。【保坂淑子】